こんにちは。
EARTHRISE代表・デザイナーの小幡星子です。
前回はパキスタンのスワート渓谷に
新たに設立された学校についてご紹介いたしました。

ちょうどその内容を更新した翌日に
SRI(Swat Relief Initiative)の代表で
スワート藩王国時代のラストプリンスの血筋を引く
ゼブさんより、
追加で学校オープニングの詳細が届きましたので、
こちらでもご紹介いたします。^^

当初の予定よりも少し遅れましたが、
4月14日、無事に開校いたしました。

スワートのヒマラヤ連山の絶景とともに
お楽しみください。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立06

学校が建設されたのは、スワート渓谷のZarai Sarという村。
景色からなんとなくお分かりかもしれませんが、
標高3,000m以上の高さに位置しています。

あと少しで富士山の頂上の高さです!

もっと田舎の方へ行くと、5,000m級の地域もあります。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立12

標高が高い山岳地帯で、道路もコンクリートで補装されていないような場所。
そのため、学校が建設されたのも今回が初めてのことでした。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立10

セレモニーで緊張気味の子供たち。
きっと今頃は毎日笑顔で学校に通っていると思います。

今までこの村では、
男の子は羊飼いに、
女の子は結婚するだけでした。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立09
(セレモニーで歌を歌っている女の子)

本当に大切な支援が届かない遠隔地に学校を設立し、
子供たちに教育の機会を与えることは、
絶滅の危機に瀕した少数民族の
コミュニティー発展に必要不可欠なことです。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立08

SRIでは、2020年までにスワートの20,000人の子供たちが教育を受けられるように、
このような学校建設に力を注いでいます。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立11

日本と異なり、校舎の屋根はカラフルですね。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立07

パキスタン各地の多くの支援者、地域社会の指導者、
SRI理事、ロータリー・クラブ会員、教育者、
活動に関心を持つ方々もこの学校の開会を祝いました。

前回でも触れましたが、
残念ながら、マララさんはこのセレモニーに参加はできませんでした。

パキスタン・スワート渓谷に学校設立1

最後に、ゼブさんをご紹介いたします(写真手前の女性)。

微力ではございますが、
EARTHRISEも研磨工房や
その他のプロジェクトを通して、
スワートの持続可能な発展に
今後も協力していけたらと思っております。

 

スワートの学校にまつわる裏話

スワート藩王国時代(〜1969年まで)の最後のプリンスは、
イギリス式の教育を受けて育ちました。
そして、スワートの人々を豊かにするためには
教育が何よりも大切だと考え、
パキスタンの他の地域よりも
積極的に子供たちの教育に力を入れてきました。

当時、学校を作っても親は教育を受けて育ったわけでなかったため、
学校の大切さが分からなかったそうです。

そこで、親をどう動かすか・・・プリンスは考えました。

そして、
「子供を学校へ通わせない親は逮捕するぞ!」
というプリンスの一声で、
親たちは慌てて子供たちを学校へ通わせるようになったそうです。

嘘のような、本当のエピソード。

ちょっと強引だけれど、
彼ららしいな・・・と思ったエピソードでした。笑

(研磨工房長でプリンスとお友達のザイーさん談)

そんな最後のプリンスの願いもむなしく、
2007年から2012年の間に
タリバンにより200校以上の学校が破壊されました。

しかし、再びプリンスの血を引くゼブさんをはじめ
多くの志の高い方々が新たな学校建設に注力されています。

今は亡きプリンスの願いは、
武装勢力の妨害に遭いながらも
次の世代の人々にも
受け継がれています。

(写真提供:SRI)

■■■パキスタン関連のジュエリーコレクション■■■
スワート渓谷初の研磨工房で、
ママ職人たちが研磨した宝石を用いた
ジュエリーコレクション。
売上の一部は、SRIを通して、
上記のような学校建設や
女性たちの支援に充てさせていただきます。

身につける人も、つくる人も幸せになるジュエリー。

これからも美しい物語をたくさんつむいでゆけるよう精進してまいります。

https://earthrise-j.com/jewelry/from-pakistan-with-love

 

愛と感謝の気持ちをこめて。
代表・ジュエリーデザイナー 小幡星子