こんばんは。EARTHRISE代表・デザイナーの小幡星子です。

ご挨拶が遅くなりましたが、EARTHRISEは2021年7月に創業10周年を迎えました。これもひとえに皆様方のご支援によるものと、弊社メンバー一同深く感謝をしております。


2011年、東京は青山の地で起業。

一人で起業し、右も左も分からずにいたところ、相談に乗ってくださる方々、支えてくれるメンバーたち、世界各国のパートナーにも恵まれ、亀のようにスローではございますが、一歩ずつ成長し、創業10年を迎えることができました。

また、EARTHRISEの理念やデザイン、ものづくりに対するこだわりにご共感くださる多くのお客様方やお取引先様方とのご縁があったからこそ、今のEARTHRISEが存在しております。誠にありがとうございます。



起業してから5年後には、サスティナブル(持続可能)な取り組みの一環として、2016年にパキスタンのスワート渓谷に宝石研磨工房を設立いたしました。

当時のスワート渓谷は、タリバン(パキスタン・タリバン運動TTP)の恐怖支配から解放されて2年半ほど。タリバンのサポーターが周囲にいたこともあり、再びタリバンが戻ってくるのではないか、またテロや攻撃をされるのではないか、と、人々は怯え、疑心暗鬼の状態でした。

スワートは、釈迦が悟りを開いた地(ガンダーラ)の一部ということもあり、仏教遺跡が数多く残り、観光地とし人気のエリアでした。しかし、観光客は戻らず、経済も衰退したまま。人々は、何とか這いあがろうと必死の思いでした。そのような地元の方々に寄り添える工房でありたい、一緒に地域を活性化させていきたい、未来への希望を見出せるように、そのような想いで立ち上げた研磨工房でした。

お陰様で、地元の方々から暑苦しいほどの愛情を注いでいただきながら、工房を運営させていただいております。


工房作りでこだわっていたことが大きく3つありました。


一つ目は、技術的な面。
日本のクオリティに持っていくために0.01mmにまでこだわり、研磨指導をしてきました。

最初は「細か過ぎる!!!」とパキスタンのメンバーたちからクレーム(?)もありましたが、日本の研磨職人の方々にもアドバイスをいただきながら、毎日トレーニングした結果、技術力が飛躍的に向上しました。

噂を聞きつけたエメラルド鉱山のオーナーさん方からも、高価なエメラルドの研磨のお仕事をいただけるようになりました。

二つ目は、工房立ち上げの大きな目的の一つ、女性の研磨職人の育成にも力を注いでおります。現在のスワート渓谷では、男女一緒にお仕事が出来る環境ではないため、女性用の工房も用意し、そこで女性たちが研磨を行っています。ただ、昨年から女性たちに続々と赤ちゃんが出来たため、彼女たちは休職中です。その間に女性用の工房の設備をリニューアル中です。完成しましたら、公開いたしますね!

三つ目は、未来のスワート渓谷の発展につながるよう、EARTHRISEの売り上げの一部を、地元の子供たちの教育支援に充てる活動を行うこと。地元のNGOと共同しながら、今後も継続して取り組んでまいります。

パキスタンの工房に関する詳細は長くなってしまうため、「破天荒過ぎるパキスタン起業物語」を今後アップしていきますので、よろしければご覧ください。オーダーが立て込んでしまい、なかなか更新できず、楽しみにお待ちいただいている方々には申し訳ございません。言い訳は好きではありませんので、頑張って更新いたします。。。


現在、隣国のアフガニスタンは再びタリバンが支配するようになり、暗雲がたちこめています。ミャンマーも依然として大変な状況が続いています。

世界情勢を見ていると、自由とは?平等とは?平和とは?常に考えさせられています。

一個人でできることは微々たることかもしれませんが、考えること、そして小さな行動一つ行うか行わないかで、未来は確実に変わります。

新型コロナウイルスの影響で大変な面もありますが、EARTHRISEにしか出来ないことは何かを考え、これからも倫理観や道徳観といった、本来当たり前であるべき「思いやり」の心を大切に、人にも自然にもやさしいエシカル&サスティナブルな事業を発展させていけたらと存じております。

まだまだ未熟な部分も多々ございますが、EARTHRISEを通して、皆様方に新しい心のきらめきや、幸せな未来をお届け出来るよう、引き続き精進してまいります。

なお、新型コロナウイルス感染拡大のこともあり、10周年記念イベントなどは行わないことといたしました。別の形で皆様へ感謝の気持ちを込めた企画を行えたらと存じております。


長い挨拶文とはなりましたが、最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

世界は、美しいもの・大切なものであふれている。

今後ともご愛顧の程どうぞよろしくお願い申し上げます。

P.S.
こちらの写真は、スワート渓谷で採掘された、とても美しいエメラルド(オーガニックストーン:ノンオイル、非加熱、非着色)を工房で研磨した時のものです。1ctあります!

エメラルド_エシカルジュエリー

手のモデルは、工房メンバーです。

とてもフェミニンな写真を撮って送ってくれました。笑

肝心のエメラルドに焦点がいっていない上に、エメラルドに目がいかない・・・と言われてしまいそうな写真ですが、、和んでいただけますと幸いです。

明るく楽しく、前向きに。これからも頑張ってまいります。




愛と感謝の気持ちをこめて。
代表取締役 兼 ジュエリーデザイナー 小幡星子