こんにちは。
EARTHRISE代表・デザイナーの小幡星子(おばた しょうこ)です。

前回までは、パキスタン(スワート渓谷)での
会社設立方法〜ビジネスビザの取得方法までのお話でした。

【前回までのお話】
https://earthrise-j.com/pakistan-entrepreneur/entrepreneurship-part2

今回はパート3。

【2.渡パキスタン&スワート渓谷へ。】

東京→イスラマバードまでのお話です。
(旅ログになっています。)

【会社設立までの流れ】
1.日本にあるパキスタン大使館でビジネスビザの申請

2.ビザ取得後、渡パキスタン。スワート渓谷へ。◀︎ 今はココ

3.事務所(今回は、研磨工房の場所)を契約する

4.設備を整える

5.レターヘッド、印鑑作り

6.銀行口座開設(お金は10ルピーでも1,000ルピーでも預けていればOK。1ルピー=約1円)

7.登記関連書類作成

8.裁判所に関連書類一式を提出する

9.関係部署を周り、面談後、各部署の責任者全員の署名(8名〜10名くらい?)を書類にもらう

10.裁判所が研磨工房の実態調査を行う

11.裁判所から認可されたら、
スワートの商工会議所へMembership Certificateの申請

12.ペシャワールの商工会議所へもMembership Certificateの申請
(スワートはカイバル・パクトゥンクワ州(略してKP州)に属する地域で、ペシャワールはKP州の州都。)

免税申請(スワートはパキスタンでも特殊な免税エリア!)

すべての公的機関から認可されたら、完了!

いつものように出張直前までお仕事。
1時間半ほど寝て、成田空港へ。

「あ、PIA!」

成田空港にて。PIA(パキスタン航空)

※PIAとは、パキスタン国際航空(国営)のことで、
「Perhaps I will Arrive」
と揶揄されるくらい、トラブルの多い航空会社です(^^;)

今回はこのPIAを利用して、
成田→北京→イスラマバード入りすることに。

ほぼ定刻で成田を出発。
PIA名物のコーランは今回流れませんでした。

イスラム色の強いお国ですが、
機内では女性はスカーフなどで髪を隠す必要はありません。

とりあえず、離陸してくれてありがとう!

◼︎成田 → 北京

離陸後、1時間ほどでランチ。
お味はまずまず。

PIA機内食(成田ー北京)

ビーフかチキンを選べて、
チキンに。
ピリ辛カレー味です。
ビーフはもっと辛いそうです。

今回の乗客はパキスタン人が6割、
中国人が3.5割、
日本人が0.5割くらいでした。

前回乗った時は、
日本人は10人ほどしか見ませんでした。
今回はもう少し多かったです。

3時間半ほどで北京到着♪

北京空港。雨。

通り雨?すぐに止みました。

北京空港。晴れてきたかな。

残念ながら、どんより曇り空。

PIAでは、イスラマバード行きは機内待機。

空港に下ろしてもらえません・笑

北京で日本人と中国人が降りると、
お掃除係?の方々がワラワラと入ってきて、
お掃除タイム。

足元に掃除機を掛けてくださるので、
お邪魔にならないよう、気を遣ってちょっと移動してみたり。

しばらくすると、機内はお掃除中でしたが、
イスラマバード行きの乗客が入ってきました。

中国人、日本人と入れ替わり、
ここは、パキスタン?!というくらい、
機内はパキスタン一色に染まりました。

1割くらいは中国人だったかな。

ここでトラブル発生。

定刻過ぎても離陸しません。。

まさかの(やっぱり)遅延。

アナウンスもなし。

このあたりの対応が、やっぱりPIAなのかなぁ・・・と思ってしまう。残念。

・・・・・・。

どのくらい時間が経過したか忘れてしまいましたが、
だいぶだってから離陸。

でも、これはPIA。飛んでくれるだけで御の字です!

何事もなくイスラマバードへ着きますように…。

◼︎北京 → イスラマバードへ

PIA空路。北京ーイスラマバード

PIAは機体が古くて、最新映画は見られません。
モニターが壊れていることも多々。
時間を持て余す方も多いかも?

PIA機内食(北京ーイスラマバード)

お夕食の時間。
先程とさほど変わらない感じです。

そういえば、パキスタンに近づくと
ヒマラヤ連山の影響で気流が乱れるのか
ガタガタと機体が激しく揺れることがあります。

今回はかなり揺れました。。

やっとパキスタン到着!

予定通りなら、北京で2時間ほど待機。
北京ーイスラマバードまでは、5時間半ほどのフライト。
イスラマバードには現地時間の21時半前後に到着します。

今回は定刻を大幅に過ぎて、
イスラマバードに到着したのは深夜1時頃。

飛行機から降りたら、バスで移動して建物内へ。
(空港内は撮影NGのため、お写真はなしです。)

建物内に入ると、無料wifiが使えます。

早速wifiに接続して、空港まで迎えに来てくれている
現地パートナーのザイーさんへお電話。


「ザイーさ〜ん、今到着しました!!!
遅くなってしまいごめんなさい!!
これから入国審査をして、外に出ますね。
もうちょっと待っていてください!」

ザイーさん
「Oh〜ショーコさん、ドイタチマチテね!(←どういたしまして。と言っています。)
ダイジョーブ!ワタシ、出口の前で待ってマスから。」

パキスタンに飛行機が到着するのは夜の時間帯。
さすがに女性一人で空港からイスラマバード
のホテルまでタクシーを使うのは危険なため、
ザイーさんが8時間以上掛けて
空港まで迎えに来てくれました。

さあ入国審査まで長蛇の列。

やっと順番になった…と思ったら、
「入国の書類は?」
と、職員の方から聞かれて気付きました。

あれ?そういえば、機内で用紙が配られなかった!

失念した私が悪いのかな…とモヤモヤしつつ、
列を外れて用紙に記入。
もう一回列に並び直し。涙

飛行機を降りてから、1時間半以上かかってようやく入国。
私が最後でした。。

預け荷物の受取スペースへ行くと、
空港職員がベルトコンベアー上を何周も回っていた
私のキャリーケースを回収しようとしていました。

「待って!!それ私の荷物です!!」

私の大声にビックリする空港職員さんを横目に(ごめんなさい)、
キャリーケースを持って、急いで玄関口へ。

やっとザイーさんと再会〜!

お電話してから1時間半以上も出てこなかったため、
私に何かあったのでは…と
ザイーさんは酷く心配してくれていました。


「ザイーさん、遅れて本当にごめんなさい!
どのくらい待っていてくれたの?」

ザイーさん
「ワタシね、お昼の1時には空港に着いたネ。
ダカラ12時間以上待ったネ。
PIAホントにダメね〜。」


「えーーーー!!!12時間以上?!
飛行機は夜着だし、もっと遅くに来れば良かったのに。」

ザイーさん
「ハイ。でも、スワートからイスラマバードは
とーってもとーっても遠いデスカラ、
もしもアクシデントがあったら、
ショーコさん大変ネ。困るネ。
ダカラ、早く来るネ。ドイタチマチテ。(笑)」


「道中でアクシデントがあったら、
私よりザイーさんが大変でしょう!!
本当にありがとう!!!」

ザイーさん
「ドイタチマチテ。それに、ワタシのココロは日本人ネ。
日本人は待ち合わせ時間よりも前に来ているネ。
とても良いコトね。
ワタシ、そういうの好きネ。」

ザイーさぁぁぁん!!!
なんて良い人なの。。。

と、感動していたら、

ザイーさん、目の前のメルセデスに乗ろうとしている。


「ザイーさん!
それザイーさんの車ではないでしょう?!」

ザイーさんが持っている車は1970年代のトヨタ車
響きの良い言葉で言えば、ビンテージカー

エアコンすら付いていません。(笑)

5月のイスラマバードの日中は、
灼熱の40度超え。
(車内は50度超えます。)

熱中症になることを覚悟して来ました。

が、

ザイーさん
「オーッホッホッホッホ。
これKさん(スワートのエメラルド鉱山のオーナーさん)の車ネ。
ショーコさんを迎えに行くと言ったら、
Kさんが貸してくれたネ。
ショーコさん、カラダ弱いから、エアコンがないと大変!ダカラ貸してくれたネ。
ショーコさんにヨロシク言っていたよ。
みんな、ショーコさんのこと待ってるネ!!」


「そうなの!?嬉しい〜❤︎
え!?ちょっと待って!Kさんの車なの?!
エメラルド全然出ていないって言っていたじゃない!
なんでメルセデスなんて持っているの?!」

ザイーさん
「昔買った言ってマシタ。今は全然エメラルドが出ないから大変ネ。
掘る、すごぉおくお金かかるネ。マシーンも壊れるし。大変よ。
デモ、パキスタン人はメルセデスより
日本の車が一番好きネ!
Made in Japanが世界でNo.1ネ!」

日本車は燃費も良いし、
ハンドル操作もしやすい、丈夫で長持ち。
ちょっと荒い運転をしてもOK。
メンテナンス費用もメルセデスに比べて安い。
そのような訳で日本の中古車は大人気です。

そもそもパキスタンは欧米よりも日本びいきなお国柄。

でも、パキスタンに来て
まさかメルセデスに乗れるとは思ってもいませんでした。
ありがとう!Kさぁん!!

さあ、ホテルに向けて出発!

なんて快適なの。。
シートに包み込まれているみたい。
それに、エアコンが効いて涼しい。。。
これなら、この先、熱中症とも車酔いとも無縁でいられるかも。

しばし夢見心地でドライブ。

…あれ?


「ザイーさん、どうしたの?(ザイーさん、険しい顔をしてる)」

ザイーさん
「ショーコさん、ホテルがない。」


「え?!ない?!
前回泊まったホテルだよ。」

ザイーさん
「でも、見つからないデス…。」

慌てて地図を見せるも、、、
そう、パキスタン人は地図が読めないのです。。

ザイーさんもちょっと苦手みたい。

ザイーさんがホテルにお電話をして
場所を聞くも、
深夜のイスラマバードは真っ暗。
ホテルの方に教えていただいた目印すら見つけられません。

イスラマバード在住の方なら迷子にならないかもしれませんが、
ザイーさんはスワートの人。

結局、深夜のイスラマバードをグルグル1時間半ほど迷子に。。。

警官や軍人、通行人に聞くも、一向にたどり着けません。

相変わらず、皆さまとってもご親切に
あさっての方向を教えてくださるのですよね。。。(T▽T)

やっとの思いでホテルに到着。

四つ星なのでキレイです。

でも、やっぱり期待を裏切らない。

シャワーを使ったら、
排水溝が詰まっていたみたいで、、、
みるみる水浸しに。

さすがパキスタン。。
一筋縄ではいかないお国。

もう深夜3時過ぎ。
簡単にお掃除をして、
明日フロントの方に言おう。

ということで、やっと横になって熟睡出来ました。

パート4へつづく♪

https://earthrise-j.com/pakistan-entrepreneur/entrepreneurship-part4

■■■ 破天荒過ぎるパキスタン起業物語 一覧 ■■■
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愛と感謝の気持ちをこめて。
代表・ジュエリーデザイナー 小幡星子